発熱外来
発熱外来

当院では、発熱に関する診察・検査・治療を行っております。発熱は日常的によく見られる症状のひとつですが、その原因はさまざまであり、軽い風邪から重大な感染症、または体内の炎症や他の疾患に伴うものまで多岐にわたります。
発熱は、体がウイルスや細菌などの病原体と闘っているサインでもあります。必ずしもすぐに解熱させることが良いとは限らず、発熱の原因や全身状態を適切に見極めることが大切です。当院では、患者さまの症状の経過や全身の状態を丁寧に確認し、必要な検査や治療を行うとともに、ご家族の不安に寄り添いながら適切な説明とアドバイスを行っております。
発熱の原因は多岐にわたりますが、主に以下のような理由で体温が上昇します。
発熱の最も一般的な原因はウイルスや細菌などによる感染症です。体内に病原体が侵入すると、免疫システムが働き、体温を上昇させることで病原体の増殖を抑えようとします。代表的な感染症には以下のものがあります。
感染症以外でも、体内の炎症によって発熱が起こることがあります。例えば、虫垂炎(盲腸)や関節炎、膠原病などの疾患も発熱を伴うことがあります。
高温多湿の環境下で長時間過ごした場合、体温調節がうまくできずに熱中症を発症し、体温が上昇することがあります。特に乳幼児や高齢者は注意が必要です。
予防接種後に、一時的に体の免疫反応として発熱することがあります。通常は軽度で、24〜48時間以内に自然に解熱します。
ストレスや過度な運動、脱水症、薬剤の副作用なども発熱の原因になる場合があります。
発熱は、単に体温が上がるだけでなく、さまざまな症状を伴うことがあります。発熱の程度や、併発する症状から、原因疾患をある程度推測することも可能です。
一般に37.5℃以上を発熱とし、38.0℃以上を高熱と呼びます。41℃を超えるような高熱は稀ですが、熱性けいれんのリスクが高まることもあります。
胃腸炎などの感染症では、発熱と同時に嘔吐や下痢、食欲不振が見られることがあります。
風邪やインフルエンザの場合、咳・鼻水・のどの痛みなど呼吸器症状が発熱と共に現れることが多いです。
ウイルス性の感染症では、発熱後に発疹が現れることもあります(突発性発疹、麻疹、風疹など)。
高熱が続く場合、ぐったりして反応が悪い、呼びかけても反応しないなど意識状態の変化が見られることがあり、緊急性が高くなります。
発熱を伴う代表的な病気について、いくつかご紹介します。発熱の経過や症状の組み合わせから原因疾患を推定し、必要な検査を行います。
最も多い原因で、発熱とともに咳・鼻水・のどの痛みなどの症状を伴います。通常、数日で自然に軽快します。
冬季に流行しやすいウイルス感染症で、急な高熱、強い倦怠感、頭痛、筋肉痛を伴います。特効薬の使用が可能で、発症後48時間以内の受診が望ましいとされています。
発熱と咽頭痛、発疹を伴うことがあり、抗生剤治療が必要です。放置するとリウマチ熱などの合併症を引き起こす恐れがあります。
ウイルスや細菌による胃腸の感染症で、発熱、嘔吐、下痢、腹痛などが主症状です。脱水症に注意が必要です。
頻尿、残尿感、排尿時痛などの症状を認めることが多いです。
尿検査で診断します。抗生剤治療が必要です。
炎天下や高温多湿の環境で過ごした後に発熱し、倦怠感や意識障害を伴う場合があります。すぐに冷却と水分補給を行い、改善しない場合は医療機関を受診してください。
発熱は、日常的に見られる症状であると同時に、重大な疾患のサインである場合もあります。体温の高さだけでなく、発熱の経過や全身症状の有無、食欲や意識状態などを総合的に判断することが大切です。特に乳幼児や高齢者は体力や免疫力が弱く、短時間で状態が変化することがあるため、注意が必要です。
当院では、発熱患者さまの感染対策を徹底し、通常の外来患者さまと動線を分けた診察体制を整えております。発熱時はご来院前にお電話でご相談いただくと、スムーズにご案内が可能です。必要に応じて迅速検査(インフルエンザ・溶連菌・新型コロナウイルス抗原検査など)も実施し、原因の特定と適切な治療を行っております。
「高熱が続いている」「ぐったりしている」「けいれんを起こした」「食欲がない」「発疹が出てきた」など、少しでも不安な症状がありましたら、どうぞお気軽に当院までご相談ください。患者さまの安心と健康を第一に、丁寧な診療を心がけております。
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